1996年にマンションを買った。傾斜を利用して建てられたもので、南側に広いルーフバルコニーが付いている。エレベータでさえ斜めに昇っていく特殊な造りで、一般的な箱型マンションとは異なり、人とは違うぞ的なプライドをくすぐるにはとてもいい。
ところが複雑な構造によって建物の随所にストレスがかかるらしく、入居してほどなく、細かいひび割れや白華現象(コンクリの隙間から白い石灰様のものが浮き出てくる)があちこちに現れるようになった。
何の縁か、くじ引きで初代管理組合委員に当たり、さらにくじ引きで副理事長をやるはめになった(なので防火管理者資格を持っている)。理事会の仕事は売主と施工業者との補修交渉ばかりになった。
結局3年ほど住んで、サラリーマンのうちにローンを組み替えてしまおうと思い立ち、フリーになる前に一軒家(中古)に買い替えた。マンションは底値と言われながらも値下がりを続けていた時期で、かなりの売却損が出たがしかたがない。僕は一軒家で育ったジベタリアンなので、土の上に住むようになってずいぶんと気持ちは落ち着いた。
隣との付き合いや騒音問題、数年ごとの補修問題、管理方法、その他もろもろ考えると、多額のローンを組んでマンションなぞ買うもんじゃないというのが僕の正直な感想。
欠陥マンションを買ってしまった皆さん、本当にご愁傷様としか言いようがありません。