正のスパイラル
2006.02.03 Friday - 18:43
![]() 渡部師匠は面白い経歴の持ち主です。もともとはスポーツ新聞社のカメラマンでニュースネタを追っかけていた人(御巣鷹山にも行った)。フリーになったあとで写真集を出したものの、版元が倒産し大量の返本を引き受けざるを得なくなった。そこで写真集を少しでも売ろうと、ウェブサイトを開設して写真やカメラに関する日々の出来事を綴っているうちに、その内容が出版社の目に留まり「旅するカメラ」「旅するカメラ2」を発刊。 同じ頃、暗室で借りていたマンションの隣室が空き部屋になり、合わせて借りることに。ここで渡部さんが賢明だったのは、この部屋をスタジオや暗室としてではなくサロンとして使うことを考えた。アマチュアを集めてワークショップ2Bを開き、週末には受講生や卒業生に暗室を開放している。シンパである「お弟子さん」はすでに100人を超え、中にはセミプロやメディア関係者もいて、そこから仕事が広がったりもしている。(僕も弟子の一人ですが忙しくてあまり参加できなかった不良生徒) 渡部さんは写真を撮る一方で、写真を売る、買う、見せる、という行為をかなり積極的に掘り下げようとしています。現在は日本カメラ誌のカラープリント部門の審査を担当していて、毎月2,000点を超える応募作品と格闘しているそうですが、たとえアマチュアの作品とはいえ、大量に見るという行為はおそらくはものすごい勉強になっているのではないでしょうか。 こう書いては失礼なんですが、最初のきっかけがなければ、渡部さんは本も出していなかっただろうし、ワークショップを主宰することもなかっただろうし、日本カメラの審査員をやることもなかっただろうし、個展を開くこともなかったかもしれません。きっと、ひとりのコマーシャルフォトグラファーとして活動を続けていたはずです。 歳は同じなれど師匠と弟子の関係なんでこういった話の真相(裏側・ホンネ)までを知る由はありませんが、フリーの立場で見ると、目の前に転がってきた運をポツポツとうまく掴んでいるように思います。もちろん、しっかりした技術と実力が備わっているからこそできる話。 昨年の秋にワークショップに通い、写真も当然ですが、そういう正のスパイラルの部分でいろいろな刺激を受けた人です。 |
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