本の値段

 本の値段は主に出版社が営業的な観点から決定します。消費税が導入されてからは、本体価格にキリのいい数字を割り当てる場合や、税込み価格にキリのいい数字を割り当てる場合もあり、出版社もなかなか苦労しています。

 ビジネス書などの単行本では最近は「定価1,400円」が増えているような気がします(どこかの機関で定価の統計をとっているかも知れませんが寡聞にして知りませんので、あくまで勘)。「定価1,400円」だと「税込み1,470円」になって1円の位がゼロになります。また千円札+五百円玉で支払ったときにお釣りが貰えるという割安感があります。

 「定価1,500円」にすると「税込み1,575円」で端数が出てしまい、「定価1,600円」では「税込み1,680円」となってキリはいいものの、金額から受ける印象が2,000円に近くなり割高感が生じます。

 ところで、定価1,500円の小説が1万部売れたと仮定した場合、最初から定価3,000円で売っていたら半分の5千部売れたかというと、そうは単純にはいかない。おそらく部数はぐっと減るでしょう。一方で学術書や統計書など、一部の人にとってどうしても必要な情報が載っている本であれば、多少値段が高くても売れ行きは変わらないかも知れません(逆に高いほうが権威が出る)。

 本の定価は著者に払われる印税にも影響しますから、著者側にとっても気になるところではあります。

 インターネット書店の最大手であるAmazonが税込み1,500円以上で送料無料を打ち出し、他もほとんどが追随しています。「定価1,400円/税込み1,470円」は書店売りには割安感があっても、Amazon等のチャネルではわずか30円の差で売れにくくなる。だったら、誰もやりませんが、定価を1,429円にすれば税込みはピタリ1,500円。しかし消費税の税率が変わるとまた大変。

| seki | permalink | フリーライター・編集 | trackbacks (0) | comments (0) |
 









http://www.sekitechnologies.com/mt33/mt-tb.cgi/123
<< 現在にひとつ進む | 最新エントリー | 過去にひとつ戻る >>