ダルフール紛争

 国内では、横田めぐみさんの母親である早紀江さんが議会公聴会で証言したあと、ブッシュ大統領に面会したニュースが盛んに報じられています。親の力というものを改めて思い知らされます。

 ホワイトハウスのウェブを見ると、横田早紀江さんと息子(めぐみさんの弟)が単独でブッシュに会ったわけではなくて、実際には脱北者の親子と一緒だったことが分かりますし、写真は脱北者の子どものほうが大きい。詳しいところは読み取れませんが「北の被害者」という括りで捉えているのでしょう。
President Meets with North Korean Defectors and Family Members of Japanese Abducted by North Korea

 実はこの面会と同じ日に、日本のニュースにはまったく流れませんが、ブッシュはダルフール紛争の関係者と面会している。これは結構大きなニュースじゃないかと思います。
President Meets with Darfur Advocates

 半年くらい前のNHKスペシャル「アフリカ・ゼロ年」でスーダンで起こっているダルフール紛争のことがレポートされていました。ジャンジャウィードというアラブ系民兵が非アラブ系住民を大量に虐殺しているのですが、スーダン政府はジャンジャウィードを支援している。アフリカ連合(AU)が住民を守るために兵士を派遣しているものの、紛争地域が広すぎてほとんど対応できていない。国連はダルフール紛争をジェノサイド(民族浄化を目的とした大量虐殺)として認めていないため国連軍が派遣される見通しはない。スーダン一帯にはとくに資源がないためアメリカもあまり興味なし。といったような内容だったと記憶しています。

 ようやくというか、紛争解決に向けて世界は少しずつ動きだしてはいるようで、たとえば、

<NATO>ダルフール紛争への介入強化決める

 北大西洋条約機構(NATO)は28日、ソフィアで外相会議を開き、スーダン西部・ダルフール紛争への介入強化の方針を決めた。現地で平和維持活動を展開するアフリカ連合(AU)軍に対し、従来の輸送機の提供や訓練に加え、作戦計画などでの要員派遣を行うことになる。(毎日新聞)

なんてニュースが日本での扱いは小さいものの流れているし、昨日のBBC World News(ラジオ)はダルフールのことばかり取り上げていました。

 29日にアフリカ訪問に出発した小泉首相もきちんとコミットメントを表明すると同時に、日本世論も喚起してくれるといいんですが。

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万歩計の次はロングトーン?

 「医者に肺炎寸前って言われた」とゴホゴホと咳の残る人と先週2日間ベタで仕事をしたせいか、あるいは一向に収まらない花冷えのせいか、喉は痛いし咳は出るし、いやはや困りました。肺が疲れている感じがします。

 「しゃばけ」(畠中 恵)に出てくる若旦那のように小さい頃は身体が弱くて学校を休みがちで、さすがに大人になってからはそうも言ってられませんが、一度風邪を引いたあとの回復力が人より遅い。

 今日の芸能ニュースに「ハードバップ=健康志向…ジャズの意外な効用が」と題して、

サックスのロングノート(長音)を毎日、練習していると肺を鍛えることができる。忙しいサラリーマンには、サックスを吹くことをぜひすすめたい

なんてことが書かれていた。

 たしかに楽器を吹くのは身体にいいんだよね。だいぶ腕が衰えちゃったけど、万歩計の次はロングトーンでも始めましょうか。

 ところで秘密兵器自慢大会にセルマーってのはあり?(笑) 沖縄民謡でも見ん様見真似でマスターしてみんようかしら(笑)

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お疲れモード

 肌寒い日が続いているせいか、一度崩れた体調がなかなか完全に戻らず、ぐずぐずしています。4月ってこんなに寒いんだっけ?

 体調がすぐれないと集中力が保てず仕事のペースも停滞気味。健全な仕事は健全な身体から(←今作った)。

 ↑もうちょっと書こうかと思ったけど、今日はなんのオチも出てこない。
  かろうじて思いついたのが「プッチンプリン体」。
  これじゃぁオチない(苦笑)。もう寝る

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てるりんと鯨のウンチ

 沖縄本の編集の過程で、沖縄の芸能について書くんだったら「てるりん」は外せないよね、という声が版元から出て、調べてみたら照屋林助(てるや・りんすけ)という大衆芸能の大御所だという。ブックオフに行ったらたまたま「平成ワタブーショー」の中古が並んでいたので買ってきました。

平成ワタブーショウ

 うちなーぐち(沖縄言葉)とやまとぐち(大和言葉)を組み合わせた講談をやって、その合間に自作の曲の演奏を入れている。話は雑学の帝王のように広がって、聞けば聞くほど味が出るという感じでしょうか(解説はこちら)。

 中に「鯨糞(ぐじらぐす)は最高の貢ぎ物(うつぎむん)」という話がある。まだ琉球処分がくだる前の昔、珍しいものが見つかると首里城の王様に献上した。もっと珍しいものが見つかると中国の王様に献上した。そのうちのひとつが「鯨のウンチ」で、中国では香の原料として使われたというんです。

 普通に考えれば海中でウンチをすればバラバラに流れてしまうはずで、うそ臭い話だなと思いましたが、ググルといろいろとヒットする。実際はウンチではなくて鯨の病的由来物質のようです。結石の類いなのかもしれません。

 ところで「平成ワタブーショウ」のライナーを見ていたら、Cooperationのところに「青木 誠」という名前を発見しました。1970年代にエフエム東京(現在のTOKYO FM)を聴いていた人なら覚えがあるかも知れませんが、海外ミュージシャンの来日公演を紹介する日曜21時頃からの「ゴールデンライブステージ」で構成と案内をやっていたのが青木さん。それと、当時のお化け番組「渡辺貞夫マイディアライフ」を企画して構成していたのが青木さん。僕の中ではぐるっと回ってつながっちゃった感じがします。

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Movable Typeで一か月

 ブログのプラットフォームを、無料サービス(jugem)からMovable Typeを使った自前に移行してから約1か月。Movable Typeの使い方にもそれなりに慣れてきました。

 10年ほど前ならHTMLを書けるだけで仕事になった。かの堀江君が作ったオンザエッジだってそんなノリで生まれた会社だったはず。その後、cgiやjava、FLASH、CSSなどのスキルが必要とされるようになり、さらに最近ではblogをきちんと構築・運用できないとウェブデザイナーとして胸を張れない時代になってしまった感がある。その意味で、ウェブ構築に関わっている人、あるいはウェブデザイナーとしての独立を目論んでいる人は、Movable Typeをマスターしておいたほうがいいかも知れません。blogを作らないにしてもコツを覚えればサイト構築・運用はかなり楽になります。

 ただ、やはりMovable Typeは難しい。利用者が多いので解説本もいくつか出ていますし、インターネット上に情報も豊富に流れていますが、それでもマスターするまでは大変。僕の場合は3か月間ほどjugemでカスタマイズをしていたことがいい練習になったようですが、最初はうまく動かず夜なべの連続でした。

 Movable Typeを使った自前構築にこだわる理由のひとつは、僕はIT系をメインフィールドとしているので、blogぐらいは自分で作れますよ、ということを実証しておきたかったから。まぁ本当の理由はミーハーで "Powered by Movable Type" に憧れていたからなんですが(笑)。

Movable Type

Movable Typeシックスアパート社が開発したblog構築ソフトウェアで、ホスティングサーバーにインストールして利用します。Movable Typeに対応していないホスティングサービスもありますので注意してください。その場合は「引越し」が必要。

・現時点で4つのblogを作っています。「ふぐり日記」、「Photolog」、「カツラの副業達人への道」、それとプロフィールなどを扱う上位階層ページ。慣れると簡単です。

・Movable Typeでは、ダイナミックパブリッシングに設定しない限り、書き込みのたびごとに「再構築」が必要で面倒だったんですが、現在は右メニューバーをSSI化したので楽チンになりました。PhotoblogのサムネールもMTOtherBlogプラグインをやめてSSIで読み込ませるように変えました。マル秘テクニックかも(笑)

・一応、SEO対策ってのも始めてみたんですが、どうなりますやら。

・構築のご相談はお気軽に(お友達価格で:笑)

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福知山線事故から1年

 尼崎の事故現場に5月20日に行ったときの日記がこちらに残っています(日没前後で光が弱く、モノクロスキャンも初めてのことだったので、どうにも眠い写真ですが)。

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今日は親ばか日記

 中村俊輔がプロデュースするShunsukeParkなるサッカークラブに通いだしたうちの子(なぜか俊輔ファン)。地元のサッカー教室とは違って近郊から集まってくるだけあって、同年代の半分近い子どもが50回くらいのリフティングを平気でこなすのには驚いた。基礎的な練習が嫌いなところは親に似ているので、これから特訓させないと。

 そのうち俊輔本人が来るとか来ないとか。親はそちらに興味あり。

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EOS-5D + EF50mm/1.4

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竹島問題と境港

 韓国の「火病」の末に結局は先延ばしで決着をつけた竹島周辺の測量問題。海上保安庁の測量調査船が基地としていたのが鳥取県の境港港(さかいみなと・こう:ややこしいけど)。昨年の今の時期に2か月ほど米子市に滞在していたこともあって、竹島関連のニュースで境港の映像が流れるごとに当時のことを思い出します。

 通常、領土問題はニュースの中の世界でしかありませんが、こういう接点があると身近に感じられるもんですね。

 後方に見えるのは島根県とを結ぶ境港大橋。境港全体の俯瞰写真を撮るために三脚を担ぎながら狭い歩道を歩いて中心付近まで行ったのですが、僕の身長だと手摺が腰上くらいにしか感じられないこともあって、あまりの怖さにおしっこをチビりそうになりました。高さ40メートルだそうです。

 ついでに、市街で撮った写真はこちら

 滞在中は慣れない取材の連続で、「オレはこんなところで何やってんだろう」と悩むなど、鳥取県がトラウマになるほどにつらいことのほうが多かったのですが、1年経った今は、機会があればまた行きたいと思うほどに懐かしい記憶に変わっています。

境港

追加:探したら「ガクブル写真」が出てきました。↓ 機材は一時期だけ瞬間的に使った EOS-20D。撮影はいずれも去年の今頃です。

境港

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新湯檜曽駅と旧湯檜曽駅(長文)

 上越線を水上駅から北に進んだところにある「湯檜曽」(ゆびそ)駅は、1967年9月までは、2kmほど北の現在の赤沢バス停付近にあった。有名なループトンネルを抜け出たところである。道路からプラットフォームまで高低差が60mもあったそうで、利用客からはきわめて不評を買っていた。クルマが普及する前の話で、湯檜曽温泉街の住民や湯治客が利用していたようだ。

 1963年、まだ上越線の水上以北が単線の時代に、現在の湯檜曽駅の場所に上下線の通過をさばく「新湯檜曽信号場」ができる。なお、スキーシーズン(12月から3月まで)はこの新湯檜曽信号場で旅客の乗降を行っていたとの情報がある。

 1967年9月に新清水トンネルが開通し湯檜曽~土樽(つちたる)間が複線化されたため、単線の(旧)湯檜曽駅は廃止され、新湯檜曽信号場が新たに湯檜曽駅になった。 

 といったようなことは、WikipediaWeb Site 上越線清水、新清水?大清水!今はなき信号場一覧・東北線2などのサイトに説明が載っている。

 これらウェブ情報の裏を取ろうとJR東日本の高崎支所に問い合わせたことがあるが、信号場で旅客の乗降をすることは考えられない等の回答があり、また東京駅八重洲口にある「旅の図書館」で調べたが、収蔵されている時刻表はいずれも復刻版で肝心の1963年12月から1966年3月の範囲が存在せず、実際に新湯檜曽信号場が旅客用として供用されていたか確証が取れなかった。

 日本国有鉄道高崎鉄道管理局が1987年に編纂した「轣轆(れきろく)114」も読んだが、高崎機関区は水上駅までが管轄範囲のため、その北にある湯檜曽駅については記載されていない。

 調べたかぎりでは、JTBパブリッシングが出している「停車場変遷大事典 国鉄・JR編」(1998年)に、「新湯檜曽信号場」の記述がわずかにあった程度である。

 googleで検索をかけたところで現時点で「新湯檜曽」が38件、「旧湯檜曽」は36件しかヒットせず、それもほとんどが同一ソースからのコピーのように思われ、要するに情報が著しく不足しているのである。

 そんな湯檜曽駅の新旧の写真を取材を通じてしばらく前に手に入れた。許可を得ていないのだが、貴重な資料を自分のPCに隠しておくのももったいないため、あえて縮尺を抑えて掲載しておく。上越線の研究家諸氏がいずれ検索でこの書き込みを見つけてくれて、研究の一助としていただければ幸いである。

 反対側の山から旧湯檜曽駅を俯瞰した写真。下側が湯檜曽温泉街(現在はさびれている)、上を走るのが上越線。"DO" あたりから階段が伸びているのが分かる。

旧湯檜曽

 道路から坂を登ったところにあった旧湯檜曽駅の駅舎。入り口からさらに階段を上らないとプラットフォームにたどり着けない。階段は175段だったそうだ。

旧湯檜曽

 これは現在(昨年秋)の様子。保線用に階段とシェルター状の通路が残されている。付近には「熊注意」の看板があるため探検に行く場合は要注意。廃墟マニア・鉄道マニアの中には訪れる人も少なからずいるようだ(たとえばここ)。

旧湯檜曽

 旧湯檜曽駅の入り口付近。産婦人科の「長沢医院」(奥)と川魚料理の「見晴寿司」(手前)があった。現在は空家になって朽ちている。

旧湯檜曽

 おそらくは新湯檜曽信号場が(新)湯檜曽駅になった直後のプラットフォーム。駅舎は現在も当時のままである。奥にループトンネルから出てきたEF重連による貨物列車が写っている。

新湯檜曽

 プラットフォームに立っている駅名表示を見ると「しんゆびそ」になっている。上り側は「みなかみ」、下り側は「ゆびそ」である。正式な記録としては見つけられなかったが、「新湯檜曽」という駅名がある時期実在していたことはこの写真から確認できる。ただし、駅名表示がいつ「湯檜曽」に変わったかは定かではない。

新湯檜曽

 急行「佐渡」が停まっているところ。

新湯檜曽

 なお、僕は「鉄」ではないので念のため。記事を書くときはこんな感じで傍証を固めていきます。

#本日2,700歩。編集作業で外出したものの、ずっと会議卓に貼り付きっぱなしだったので伸び悩み。

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今生の別れ

 ウクライナで生存していた元日本兵(上野石之助さん)が一時的に来日して、63年ぶりに兄弟に再会したとのニュースが流れていましたが、来週には「帰国」してしまうそうだから、83歳という年齢を考えると、兄弟・親族とはおそらく最後の対面になるのでしょう。

 会える喜び。別れなければならない苦しみ。

 63年間って僕の人生よりも20年近く長いのだね。ふと、親は生きているうちに大切にしないといけませんね。

 本日、打ち合わせ2件の外出で7958歩。

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千里の道も一歩から

 何しろ運動不足の権化のような生活をしていらっしゃる毎日でございますので、足腰が老いぼれてしまわれる前に少しでもと思いまして、万歩計を買ってきましたのよ。おほほ、慣れないことをすると日本語が変ですわね。

 カウントを開始した水曜の14:50からこれを写した木曜の01:50までで6,271歩。まぁ今日は子どもを駅まで迎えに行って、そのあとスーパーで買い物したので、いつもより多めかも。

 果たして三日以上続くかどうかが課題でございますわ(笑)

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人の切れ目が縁の切れ目

 3年間ほど継続的に仕事をいただいていた某IT会社の担当者が昨年末に退職したあと、後任のかたの意向でメディアのリニューアル(リデザイン)が決まったのですが、どういう理由かは伝えられないまま、それまでの制作会社が切られ、デザイナーさんも切られてしまい、ただしカメラマンとライター陣は一応そのままで、という話だったにもかかわらず何の音沙汰もなく、この調子だと僕もどうやらクビのよう。

 こちらから問い合わせるのも憚れる状況なんで諦めの心境。まぁ仕方ありません。

 会社対会社の関係でモノやサービスを調達するのとは違って、フリーランスの仕事は個人と個人の結び付きが大きく関係しますから、担当者の異動・昇進や退職というのは実のところ怖いんです。残念ながら今回はビンゴかな。

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エコ・パスタ

 仕事場(兼自宅)に引きこもっているときにたまにパスタをお昼に作るのですが、深鍋に大量のお湯を沸かして、しかも10分間近く茹でるというのは、ガス代もかかるしCO2も出すのでエコ的によろしくありません。茹でこぼした塩分は下水処理のバクテリアが苦手とするそうですし。

 そこで最近は大きめのフライパンに少なめのお湯を沸かして、4分くらいで仕上がるサラダ用の細パスタをできるだけ使って、茹であがったあとは同じフライパンでソースを絡めるようにしています。こうすると、水も少なくて済み、お湯も早く沸き、茹で時間も短く、トータルのガス代が節約できて、しかも洗い物が少なくなります。

 で、これを自分で勝手に「エコ・パスタ」と名付けて、世紀の大発明だと悦に入っていたのですね(笑)。

 そうしたらどうでしょう。オレンジページの最新号が「ゆで鍋いらずの特急パスタ」と題して同じような特集を組んできた。やられた、大発明がパクられた(笑)。まぁ、誰でも考えが辿り着くところは一緒ということのようです。

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定年前のサラリーマン

 先日のカメラマンの飲み会では、酔いも回ったところで「自説吹聴モード」になってしまい失礼しました(まぁ皆さん半分忘れていると思いますが)。

 専業プロカメラマンは僕のような副業カメラマンとは違ってスキルも経験もきわめて高い。であれば、その経験や知見をコンテンツとして体系化すれば、たとえばアマチュアフォトグラファー向けの「写真講座」に展開できるのではないか。デジカメが普及しているけれど、もっとちゃんと撮りたい、もっとカメラを詳しく知りたい、と考えているアマチュアカメラマンは大勢いるので需要は絶対にある。せっかくの経験をコンテンツ化しないのはもったいない。ゼミで生徒を持つことで自分のシンパも増える、というようなことを渡部さとるモデルを題材にしながら説明したのです。

 で、これに対する反応ですが、「50歳を過ぎたら考えないといけないかもね」という多少ポジティブなのもある一方で、「アマチュアにおもねるような講座なんて<絶対>やらない」という人もいて、結局最後は「カメラマンはみんな職人だから、マネージメントは関さんがやってね」といい具合にはぐらかさてしまいました(笑)。

 40代のライターはまだ食い扶持があっても、50代の老いぼれライターに仕事がくるかどうか難しい。もちろん、50代でしか書けない内容もありますが、一般に出版社側は若い編集者が担当しますから年寄りは使いにくいわけです。カメラマンはもう少し「寿命」が長い感じでしょうか。それでも、ある時期から普通に仕事を請けているだけでは成り立たなくなるのではないか、という危機感を持っています。

 仮に、僕がなんらかのゼミを開催するとしたらどうすればいいか。いつの段階からどういう準備を仕掛けるべきなのか。コンテンツは何か。生徒の皆さんに信用してもらえるだけの実績をどう積むか。なんてことを最近考えます。定年前のサラリーマンみたいなもんです。

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夢十夜

 熱があるときに見る夢はヘンテコなのが多いけれど、今日のもヘンテコだった。

 濃紺のスーツに身を固めた安部官房長官が出てきて、小泉首相がおやつを食べたがっているのでこれからコンビニに行くという。じゃあ僕がクルマで安部さんを送迎しましょうと、二人で駐車場まで歩いていくことになった。

 ところが駐車場が遠い。あれ、こんなに遠かったっけと歩くのだが着かない。途中、路地に人が行き交っていて進めなかったり、貧困層の貧民窟のようなところを通ったりして、1時間くらいかかってようやく駐車場そばの交差点までたどり着いた。

 安部さんが持っていた黄色のビニール傘がないことにそこで気がついた。官邸の傘だからビニール傘といえども高いので放っておけない。僕が探して来ますと、安部さんを残して、一人で貧民窟のようなところまで戻った。無事に傘を見つけて交差点のところまできたら安部さんの姿はそこにはなかった。

 こんなにまで時間がかかって、小泉首相はまだおやつを待っているのだろうかと、考えているところあたりで目が覚めた。

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優しいサラ金なんていないって

 元々体調があまり良くなかったところに重度の二日酔いから微熱モードの風邪に突入し、ぼーっとしてます。

 消費者金融のアイフルに金融庁から業務停止命令の行政処分が下りて、同社ウェブサイトのトップページにはこういう告知文が。

お詫び

 このたび弊社は近畿財務局より(略)該当する各店舗・部署における業務を停止する処分を受けました。

 お客様をはじめ関係各位に多大のご不便・ご迷惑をお掛けする事態を招きましたことを、衷心よりお詫び申し上げます。

 弊社といたしましては、今回の処分を厳粛に受け止め、かかる法令違反行為の徹底した再発防止を目指して、法令遵守態勢のさらなる強化対策を鋭意推進し、業務の運営・管理の適正化に向けて、全社挙げて取り組んで参ります。

 一応「お詫び」と書いていあるけれど、どう読んでも被害者に対して謝罪の一言もない。強引な取り立てが原因で心労で身体に変調を来たした人もいるだろうし、自殺者や自己破産者も出ているはずで、そういった人に向けたお詫びにしてはあまりに軽いよね。

 いつの間にか「サラ金」や「街金」を「消費者金融」って呼ぶようになり、タレントを使った耳障りのいいCMが当たり前になってるけれど、金貸しは金貸しなんだよ。

 どんなに少額でも借りたら負けだし、タレントはギャラのためであってもこういうCMに出てはいけないんだ。

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別れ、その後泥酔

 つい数か月前まで一緒のチームで仕事をしていたデザイナーのKさんが48歳で急逝した。外出先で喀血して意識不明が続いているという連絡を数日前に受けていた矢先のこと。ライターとデザイナーの関係なので、それほど親しいわけではなかったけれど、同じフリーの立場でもありとても残念。

 前夜祭(キリスト教でいう通夜)に参列したあと、新藤スタジオで花見のリベンジ飲み会(ただし花はなし)。四谷のライダーさん差し入れの泡盛を最初からガンガンいってしまったので、後半記憶があまりないんですが…俺節で失礼がありましたらお許しくださいませ。

 終電がなくなったあとでBOTTAさんが自宅に泊まればと言うものの、ご家族に悪いので、結局STUDIO M2(すごく広くてきれい!)で仮眠させてもらいました。BOTTA様、伊田様、ご迷惑をおかけしました。

 久しぶりの飲みすぎ。夕方まで寝たものの体調不良につき本日は臨時休業。

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1995年の鈴鹿

 いつもの新藤さんのサイト用にミニカーを撮影するために、何か参考にならないかと、10年以上も前に行った鈴鹿F1のポジを引っ張り出してきました。

 アイルトン・セナがまだ生きているときでマクラーレンに所属、中嶋 悟はすでに引退したあと、スーパーアグリのオーナーとして今年からF1に参戦している鈴木亜久利は予選のときにS字で大クラッシュしてヘリで病院に搬送されそのまま引退、といったような時代です。

 予選までは晴れていたのですが決勝は曇りで寒かったことしか覚えてません。優勝は誰だったっけ?

 まだ子どもがいないときで奥さんと黄色のユーノスロードスターに乗って気ままな旅程。帰りは鳥羽水族館へ。

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これはゲルハルト・ベルガー。流し撮りがヘタでかろうじてこの1枚のみ。もうちょっとゆっくり走ってくれないと(笑)。

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丼ゲット

 通常はほとんどマーケットに出ることのない吉野家の丼(並盛り用)と湯呑みが、いつも歩く裏道の質屋のショーウインドウに飾られているではないですか。金文字の入ったプロモーション用ではなくて、どうやら「純正品」。

 ぎょえ~、こんなところにレアものがあるなんて、と驚きを隠せぬまま、人生40年余(笑)にして生まれて初めて質屋の暖簾をくぐりました。店に入るなりいきなり「ドンブリは売り物ですか?」と訊いたら、焦った様子がヘンな客に見えたらしく店員は苦笑い(笑)。はいはい、売り物です、というわけで交渉成立。

 吉野家に関係した仕事が進んでいるので撮影アイテム等に使う予定。仕事が終わったら牛丼作って食べますわ(笑)。

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出たり入ったり

 またまた懲りずに、カメラボディ2台とレンズ2本とアクセサリ類を売って、ボディ1台とレンズ4本を買いました。1台は思ったより高く売れて1台は思ったより安く売れて、結局売り買いのトータル金額はわずかにマイナスくらい。

 買ったほうは僕の送金が1日遅れたため荷物が家族のいる週末に届いてしまい、伝票の物品欄に書かれている「カメラ」の文字を見た奥さんから冷たい視線が…。工務店の棟梁がノコギリ買うのと同じ((c)渡部さとる)と返してみたものの、虚しく響くだけで効果ナッシング。

 ということで、財力はもうとっくに尽きているので、今年の「物欲」はこれにて打ち止めとします(ホント?)。

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Mac OS XP

 AppleがIntel Mac上でWindows XPを動作させる仕組み(Boot Camp)を正式に公開して、しかも今後の機種/バージョンに機能を統合するという発表は、なかなか驚きをもって迎えられたようですね。

 ここで、ひねくれている僕は裏から考える。Mac OS Xに少しの工夫を加えればWindows PC上でMac OS Xが動作する可能性を、Boot Campプロジェクトが間接的に証明してくれたことになりはしないかと。

 スティーブ・ジョブスの「美学」に沿うかどうか分からないし、Appleのビジネスモデルの根幹に関わるのでなんともいえないけれど、AppleがMac OS Xを「Mac OS XP」(テンピー)なんて名前でPC用に単体販売したらそのインパクトは限りなく大きい。選択肢がないからとWindowsを無理に使わなければならない必然性がなくなってくる。

 たとえは悪いけれど、民主党党首に小泉さんが就任するようなもの。自民党のMicrosoftからすると政権(シェア)交代の一大事になる。

 くしくもMicrosoftはXPの次期版であるVistaの発売を2007年1月に延期すると発表。これが米国時間で3月21日。AppleのBoot Campの発表は4月5日。Boot Campのほうが先に発表されていたら、もしかしたらMicrosoftは危機感を募らせてVistaの遅延をなんとしてでも食い止めようとしたかも知れません。一方でAppleは、来年の1月まで9か月ほどの時間的な猶予を得たことになる。ドッグイヤーの業界で9か月も貰ったらいろんなことができる。

 果たして、この予言(笑)は当たるでしょうか?

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編集作業中

 前任チームが集めた約1,000枚の素材画像にファイル名を付け直してフォルダに分類、サムネール化してプリント、それぞれを切り離してさらに分類し、全体の章構成を考えながら見開きを模したA3の紙に貼り付けて、200ページ弱のラフを作っていきます。

 編集会議でレビューして調整したのち、担当のライターさんやデザイナーさんに作業を展開。それと並行して、不足している素材の追加取材や、素材提供元への掲載許諾申請などを進め、スケジュール管理をしながら初校、二校、色校が出て、しばらくすると本になるという寸法。

 3年前までサーバーを作って売っていた人間が、今こういう仕事をしているんだから、人生分かりません(笑)。

 さて、どんな本が出来上がりますやら。

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予感的中

 プロカメラマンとアマチュアカメラマンの違いは、ワークフローだけで見ると、プロには「納品」があってアマには納品がないことじゃないかと思っている。もちろん「納品」する以上は、その写真が載る媒体に要求されるクオリティを満たしていないと意味がないので、最低限のスキルは当然あっての話。

 前の担当者が放り出してしまい僕があとの面倒を見ることになった某書籍用に、以前スタッフとして参加していたカメラマンが撮ったポジを出版社から受け取ったのだけれど、どこで何を写したのかインデックスもなければ、カットごとの露出はバラバラでブラケットもなく、風景は水平が出ていないし、ブツ撮りはズームの樽歪曲が出て、普通なら納品しないような極端な露出オーバーも平気で混じっているのには正直参った。

 僕自身、他人のこととやかく言えるような実力はないけれど、変なもの納品したら恥ずかしいし、次の仕事の機会だって失ってしまうかもしれないから、仮に失敗カットがあったら自腹でフイルム買ってでも再撮する。

 カクカクシカジカという実績を聞いて出版社が依頼した人で、僕も以前に会ったことがあるのだけれど、やっぱり一度仕事をしてみないと、仕事に対する「姿勢」を含めて、その人の本当の実力は分からないものなんだなぁ。実はその人のウェブを見たときにクオリティに関してかすかな不安を抱いたことがあったんだけど、残念ながら直感が当たってしまって、僕ちゃん困ったあるヨ。

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英語と国語

 「バカの壁」(養老 猛)を抜くベストセラーにもなった「国家の品格」(藤原正彦)の中に、

公立小学校で英語なんか教えたら、日本から国際人がいなくなります。国際的に通用する人間になるには、まずは国語を徹底的に固めなければダメです。英語はたどたどしくても、なまっていてもよい。内容がすべてなのです。そして内容を豊富にするためには、きちんと国語を勉強すること、とりわけ本を読むことが不可欠なのです。

とありながらも、中央教育審議会が小学5年から英語科目の必修化を提言。これに対して石原東京都知事が、

提言はまったくのナンセンス。若い者の日本語語学力はどんどん低下している。(最近の音楽は)歌詞はデタラメ、文法も間違っているし、とにかく意味をなさないような言葉の羅列。メロディーもロップだかラップだか、わからんけど、全然感じない。日本語独特の語感や感性、情緒が独自の発想や思考を組み立てるのに重要な要素になる。

と発言。それを聞いた小坂文部科学大臣が、

日本語をしっかり勉強することが基本だが、柔軟な頭脳を持っている児童が英語に親しみ、英語教育に取り組むのは決して否定すべきことでない。すでに9割の小学校が英語活動に取り組んでおり、機会の均等を考えるとどの学校でも英語活動に親しめる環境作りは必要だ。インターネットのコンテンツは9割が英語だ。

と反論したとか。

 うちの子どももいつの間にか小学校3年生に上がり、こういった教育問題も親として気になるところです。英語教育の是非についてはいろいろな意見があるとは思いますが、やる以上は、

・最低限のコミュニケーション能力を涵養する(からくりテレビでやっていた「ファニエストイングリッシュ」は英語受験教育のお寒い現実)
・日本以外の文化に対する多様性(diversity)を理解させる
・日本の文化と歴史を正しく教える

くらいは目標に掲げて欲しい。おそらくは指導要綱の全面的な見直しが必要だと思いますが、文科省がそこまで覚悟を持っているのかどうか。品川区の小中一環教育は一つの方策として興味深い試みと思いますが、横浜市の中田君はゼニ儲けしか頭にないんで期待薄だな。

 ちなみに翻訳を仕事にしてから英語力と国語力の不足に泣かされっぱなし。それなりに英語も国語も好きだったんですけど、なかなかね。

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パワーゲームの始まり

 小泉純一郎の功罪はいろいろ言われているけれど、「功」のひとつが、「『総理大臣は誰がなっても同じ』、じゃないかも」と国民に気付かせてくれたことではないかと思っている。

 歴代の総理大臣を調べてみると、1974年に退陣した田中角栄から2001年就任の小泉純一郎までの約30年弱の間に、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下 登、宇野宗佑、海部俊樹、宮澤喜一、細川護煕、羽田 孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森 喜朗と、実に16人も変わっている。これでは『総理大臣は誰がなっても同じ』。

 党首選が間もなく行われる民主党も似たりよったりで、1998年から菅 直人、鳩山由紀夫、菅 直人、岡田克也、前原誠司と変わっている。

 「小泉フィーバー」とか「小泉劇場」ってのは、こういった白け感の反動が原因ではなかろうか、と勝手に推測しているのだけれど、小泉退任後に誰がなっても同じ時代に戻るのかどうか。

 そのポスト小泉。巷の有力候補である安部晋三に総理になってもらっては困る人たち(主に中国におもねるを良しとする派)は、これから福田康夫担ぎに必死になるはずで、左巻き親中メディアの朝日新聞やニューステも巻き込んでさまざまな印象操作を仕掛けてくるはず。安部派・麻生派も黙っているとは思えない。すべてのニュースは常に裏を読みながら、ね。

(敬称略)

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払ったら来る大会

 年末年始にヒーヒー言っていた仕事のギャラがようやく入り始めたので、督促されていた国民健康保険料3か月分をまとめて支払って家に戻ってきたら……国民年金の今年分と固定資産税の今年分の支払い票が郵便受けの中に。がーん

 地方税(住民税)、自動車税、今年度の国民健康保険も近いうちに届くということなわけですね。ひー

 このうち健康保険と地方税は昨年度所得で金額が決まる。税金やら社会保障費を払うために頑張って仕事をすればするほど、次の年の支払い額が多くなる。これじゃマッチポンプ状態。

 源泉徴収が主体の会社勤めのかたは実感がないかも知れませんが、一度自分の口座に入った売上げをおろして現金で支払うときのむなしさったらありゃしない。

 毎月の支払いに悩まない身分に一度でいいからなってみたいものだけど、そもそも、税金や社会保障費にいくら吸い上げれば気が済むのーっ!

 以上、楽天の野村監督を真似てボヤいてみました(笑)

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WBCの余韻を味わう

 WBCで優勝が決まった瞬間にベンチから日本選手が飛び出していく姿を捉えた、いかにもプロが写した素適な中吊り写真に目がとまり、スポーツ雑誌NUMBER 605号を買おうと近所の本屋を3軒回ったけどすべて売り切れで、都内に出たときに地下鉄の売店でかろうじて手に入れた。

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 イチローや松坂や上原や松中のインタビュー記事が載っているので、余韻を味わいたい人は読んでみてください。

 さて、スポーツライターは憧れの仕事(笑)。生でしか伝わらないスポーツの感動を、時を経て、文字だけで伝えていくその難しさ。書き手が感情に溺れることなく、アスリートの人間像を浮かび上がらせながら、冷静に、しかし、熱く。

 綿密な取材を背景とした筆一本の職人技。同じライター業とはいえ、ちょっとやそっとじゃ真似ができません。

 職人といえばスポーツカメラマンはさらに職人度が高い。目にスロー再生装置が付いているんじゃないかと思うくらいに、瞬間、瞬間を切り取っている。このNUMBER誌もいい写真ばかりだし、先日買った週刊朝日別冊のトリノオリンピック総集編なんてすさまじかった。回転競技や、時速100kmで滑り降りてくる滑降競技で、目にピントが合っているんだからまさに神業。元スポーツ新聞カメラマンの渡部さとる師匠によると、狭い土俵でさえ追いピンができるまで3年かかるんだとか。

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企業サイトをどう作る

 企業に関係する原稿執筆や翻訳では企業名や創業年を正確に記述する必要があり、都度、その会社のウェブサイトを調べます。

 正式社名(マエカブ・アトカブ)くらいはトップページに記載しておいて欲しいものですが、出していないところが意外と多い。で、しかたないので執筆作業を中断して会社概要ページ等々を探すことになります。

 たとえば実例として「住友電工」の場合。(別に同社に対して悪意はありません。サイト設計の悪い見本ということで)

 まずトップページから「会社情報」をクリック。次に「会社案内」をクリック。出てくると思ったら出てこない。「概要」をクリック。やっと出てきた。正式名称「住友電気工業株式会社」と創業年が分かりました。

 ここで僕はようやく原稿に戻れることになります。

 同社は会社の基本情報を3階層も下りたところに置いていますが、これは普通の(僕の)ナビゲーション感覚では深すぎる。

 企業のサイトはたいていが外注ですから、全体構成を考えた制作会社の担当者の知恵が足りなかったということなのですが、制作会社に要件を出すべき企業側も、アクセスする人(お客様)の立場を考えていない。

 もうひとつ、企業に何か問い合わせたいと思っても電話番号が見つからないときがある。電話を掛けてもらいたくないほどの何かやましいことでもあるのか、奥深くに書いてあったり、まったく記載していない企業もありますね。

 くだんの住友電工も電話番号はそう簡単には見つかりません。ヒマと興味のある人は探してみてください。IRの問合せ窓口を設けていないのは株主に対して不親切。ウェブサイトには企業の姿勢が滲み出ているようです。

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本:スタインウェイとニュースタインウェイ

磻(ばん)田耕治「スタインウェイとニュースタインウェイ」エピック
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 僕はピアノは弾けないので楽器としてのピアノのことはよく分かりませんが、Steinway & Sonsが最高のピアノであるという話は聞き(聴き)知っています。大きなホールの料金表を見ると、ヤマハのグランドに比べてスタインウェイの使用料のほうが2割くらい高い。かつて、ダイレクトカッティングという録音手法が流行ったときに買った深町 純が弾くスタインウェイのレコードの音は、安物のオーディオ装置でもその凄さが十分に分かりました。

 著者は日本ピアノサービスの創業者で、数多くのスタインウェイを扱った経験から、その品質が高かった1900年~1970年製は「レストア(リビルド)した場合にも他のメーカーのピアノとは比べ物にならない驚くべき復元力を持っている」と評しています。一方で、1980年以降(ニュースタインウェイと分類)は経営が資本の手にわたったせいもあってか、普通の量産品に成り下がっていてブランドの価値が毀損されていると酷評しています。

 この本の中で著者と室内楽のフルートの先生とが会話するシーンが、サックス吹きの僕にはなかなか興味深いものでした。

著「このところ日本中どころか世界中で、子どもたち、とくに中学生程度のブラスバンドが盛んですね。それだけ楽器を使用出来るレベルが上がってきたのでしょうか」
フ「楽器が吹きやすくなってきたのですよ。日本製の楽器は外国製に比べてとても吹きやすく、音階だけを追いかけるのには世界一でしょう。簡単に言ってイージーな楽器です。でも、その楽器から出てくる音色、音量などは音楽として鑑賞するには程遠いのです」

 僕の経験でもこの指摘は当たっていて、ヤマハのサックスはリードの番手がひとつ若くなった感じを受けるくらいに軽く吹けてしまう。セルマーは楽器が鳴るまでが大変だけれど、鳴り始めると素適な音が出てくる。
 ただ、舶来は何でもいい、国産は何でもダメ、という論調は、外車を主体に扱っている一部のクルマ雑誌にも通じるところがあって、すべてに首肯できるわけではありませんけど。

 10年くらい前にサンフランシスコに行ったとき、ユニオンスクエア近くのピアノショップになぜかふらっと入ったことがあります。買う積もりもない僕に、女性スタッフが弾いてくれたスタインウェイの音は、心が震えるくらいにとても素晴らしいものでした。

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本:もう牛を食べても安心か

福岡伸一「もう牛を食べても安心か」文春新書

 タイトルからするとBSE関連の内容に思えますが、中身は福岡先生(青山学院大教授)の哲学が展開された、非常に奥の深い本です。

 中でも「なぜタンパク質を食べつづけなければならないのか」と題して、ルドルフ・シェーンハイマーというあまり知られていない研究者の業績を紹介しているのですが、これが僕にとっては「驚愕の事実」でした。

 それまで生物はエンジンにたとえられていた。エンジンはガソリンを燃焼させて得られるエネルギーを利用して動力を生み出す。生物も食物を燃焼させて(正確には酸化させて)、そのとき得られるエネルギーを使って生命活動を維持する。生物体は安定した"内燃機関"として作動し、食物はそのエネルギー源となる。私たちの実感はこれに近い。

 はい、ここまではいい。ところが、シェーンハイマーが摂取されたアミノ酸の行方を重窒素を使って探ったところ、まったく異なる結果が得られたのだというのです。

 食べた食べ物は瞬く間に分子のレベル以下まで分解される。一方、安定なはずの生物体もまた驚くべき速度で常に分子レベルで解体されている。そして食物中の分子と生体の分子は渾然一体となって入れ換わり続けている。つまり、分子のレベル、原子のレベルでは、私たちの身体は数日間のうちに入れ換わっており、「実体」と呼べるものは何もない。(略)
 よく私たちは「ご無沙汰しておりましたが、全然お変わりございませんね」などと挨拶を交わすが、数ヶ月も会わずにいれば、分子のレベルでは我々はすっかり入れ換わっていて、もとの実体は無くなっているのだ。
 肉体というのは、分子のレベルでは、たまたまそこに密度が高まっている「淀み」でしかない。高速で入れ換わる回転自体が「生きている」ということである。

 この研究結果に関する記述を読んだときは『えええッ!?※ゝ☆~△』ってな感じを受けました。僕自身て単に密度が高いだけなんですね。うーむ、自分の存在自体が希薄かつ奇跡のように思えてしまいます。

 著者は、シナプスの結合で保たれているとされている「記憶」も、脳やシナプスが分子レベルで入れ換わっている以上どこまでが不変と言い切れるのか、といったところにまで論を展開しています。また、食物に含まれるアミノ酸が身体を構成することから、食生活の安全性・重要性やBSEのことも(科学的に)論じています。

 なおBSEをより詳しく知りたい場合は、同じ著者の「プリオン説はほんとうか?」(ブルーバックス)も一読してみてください。異常プリオンはBSEの結果であって原因とは言い切れない、という可能性が示唆されています。

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