本:スタインウェイとニュースタインウェイ
2006.04.03 Monday - 11:58
磻(ばん)田耕治「スタインウェイとニュースタインウェイ」エピック 僕はピアノは弾けないので楽器としてのピアノのことはよく分かりませんが、Steinway & Sonsが最高のピアノであるという話は聞き(聴き)知っています。大きなホールの料金表を見ると、ヤマハのグランドに比べてスタインウェイの使用料のほうが2割くらい高い。かつて、ダイレクトカッティングという録音手法が流行ったときに買った深町 純が弾くスタインウェイのレコードの音は、安物のオーディオ装置でもその凄さが十分に分かりました。 著者は日本ピアノサービスの創業者で、数多くのスタインウェイを扱った経験から、その品質が高かった1900年~1970年製は「レストア(リビルド)した場合にも他のメーカーのピアノとは比べ物にならない驚くべき復元力を持っている」と評しています。一方で、1980年以降(ニュースタインウェイと分類)は経営が資本の手にわたったせいもあってか、普通の量産品に成り下がっていてブランドの価値が毀損されていると酷評しています。 この本の中で著者と室内楽のフルートの先生とが会話するシーンが、サックス吹きの僕にはなかなか興味深いものでした。 著「このところ日本中どころか世界中で、子どもたち、とくに中学生程度のブラスバンドが盛んですね。それだけ楽器を使用出来るレベルが上がってきたのでしょうか」 僕の経験でもこの指摘は当たっていて、ヤマハのサックスはリードの番手がひとつ若くなった感じを受けるくらいに軽く吹けてしまう。セルマーは楽器が鳴るまでが大変だけれど、鳴り始めると素適な音が出てくる。 10年くらい前にサンフランシスコに行ったとき、ユニオンスクエア近くのピアノショップになぜかふらっと入ったことがあります。買う積もりもない僕に、女性スタッフが弾いてくれたスタインウェイの音は、心が震えるくらいにとても素晴らしいものでした。 |
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