川原湯温泉

 取材の途中で立ち寄ったのが吾妻線の川原湯温泉駅。群馬県の西北部にあります。ローカル線沿いの鄙びた温泉街のひとつですが、一応「有人駅」で、委託を受けていると思われるご夫婦が駅番をしていました。

川原湯温泉

 駅舎に取り付けられている小さなポストの集配は一日一回のみ。なんともノンビリしてます。

川原湯温泉

 ところでこの川原湯温泉一帯は、数年後に「水没」する運命にあります。昭和27年に決められた八ツ場(やんば)ダム計画が現在も生きていて、間もなくダム本体の工事が始まるというのです。温泉街や住宅地や吾妻線や国道や吾妻渓谷はすべて水没。川原湯温泉に入れるのも、現・吾妻線に乗れるのも、あと数年を残すのみ(温泉ファンと鉄ファンは今のうちに)。

 当然、反対運動や訴訟も起こっています(八ツ場ダムを考える会八ツ場ダム問題八ツ場ダム訴訟、など)。

 ダム問題で苦しんでいるのは水没地域周辺の住民のかたがた。ところで、事業の目的のひとつは利根川流域の水害対策。つまり主な受益者は東京都民や千葉県民。東京や千葉の人でこのダムのことを知っている人はどのくらいるのでしょうね。

 気候変動の影響で豪雨の規模・回数は増えているのは確か。ただ、旧態としたダムが、そのような豪雨に対する治水策として本当に有効なのかどうなのか。また、周辺環境に及ぼす影響が相当大きいことは素人でも分かる。

 50年前の計画で事業を進めるんじゃなくて、今から50年後、100年後を見越して、現在の技術を使って再考してもいいんじゃないかと思うんだけど、一度動き出すと振り返ることを知らない公共事業。使われるのはみんなの税金(8,800億円だとか)。なんかバカみたいと思うのは僕だけ?

| seki | permalink | 環境 | trackbacks (0) | comments (5) |

お久しぶりです。
この温泉の隣町に実家があります。

地元では30年位前から騒がれていたような気がします。地元としてはかなりのお金が動いたようなので、反対する人、賛成する人、それぞれ疑心暗鬼だったようですね。
こういうのって反対するだけで「赤」のレッテル貼られるので、表立って反対表明できない人もいたように思えます。
田舎住まいは魅力的ですが、こういう窮屈さは嫌ですね。

| たむさん | 2006.09.24 Sunday - 8:13

たむさん、こんにちは、
そうですか、30年以上の長い間、地元の人は苦悩してきたわけですよね。
沼田市一帯が水没する沼田ダムの話は知っていましたが、八ツ場ダムを知ったのは、恥ずかしながらつい先日でした。もうちょっと勉強してみます。

| seki | 2006.09.24 Sunday - 9:25

恥ずかしながら、沼田ダムの話は知りませんでした。こちらは隣の学区だったのに。。。

ところで八ツ場ダムで水没する地域は、太古の時代に湖だった地域と重なるんですね。吾妻渓谷が刻まれる前は、中禅寺湖~華厳の滝のような地形だったのかも知れません。

| たむさん | 2006.09.24 Sunday - 16:48

お取り込み中すみません。

観光で、家族で、よく行く所なんです。あは、現実的。家族愛いっぱい。

吾妻渓谷の駐車場もっと広くしていただきたいです。

だって、スペースがないんです。カーブばかりで。

国道から降りて渓谷のマイナスイオンって、簡単で絶対いいのに!

みんな行きましょう!

ここで意見出してごめんなさい。

| 元気成人 | 2006.09.24 Sunday - 22:50

たむさんさん、
吾妻渓谷がそのむかし湖だとは、想像しただけでなんか楽しくなりますね。群馬一帯は縄文や弥生時代の遺構も沢山見つかっていますけど、はるか昔の人たちは大雨や氾濫とどうやって闘ってきたのでしょう。

元気成人さん、
吾妻によく行かれるのですか。この地域は僕の取材対象ではないので、まだよく位置関係がわからないんです。ヒマを作ってじっくり行ってみたいとは思うんですがね。いやほんと、沈まないうちに行かないと間に合いません。

| seki | 2006.09.24 Sunday - 23:29
 









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