小泉さんの謎

小泉官邸秘録/飯島 勲著(日本経済新聞社)

 小泉前総理の秘書官である飯島 勲氏が、5年間に亘る小泉内閣の裏側を書いた本で、現在ベストセラーになっている(文自体は日経の記者がリライトしたように感じる)。先日買ってようやく4分の1ほど読破したところ。登場する人物や組織が知らない世界で多岐に渡っているので、集中してじっくり読まないと理解できない。でも面白い。

 ハンセン病訴訟の控訴見送りや、経済財政諮問会議での骨太の方針の策定過程あたりまで読み進んだが、はぁなるほど、ニュースの陰ではこんな攻防があったのか、ということがよく分かる。

 また、「官邸主導」や「役人主導」という言葉は日常的にマスメディアで使われているが、実際のところは僕らには言葉のイメージでしか理解することができない。飯島氏はずっと権力の中枢を見てきた人だから、その意味するところの本質を明確に書いてある。またまた、なるほど、と思う。

 おそらく小泉さんほど、権力のツボがどこにあるかを理解していた政治家はいなかったんじゃないか。対外的には権力に対して執着のなさそうなサバサバした顔をしている(純ちゃん人気の一因)けれど、ずっと傍流にいて権力の在り処を肌で体得してきたはずだ。

 そして、自身ではそんなことはないと書いているけれど、飯島秘書官の持っていた圧倒的な力というのも伺い知れる。しかし、一人の人間に35年間も仕えるということはどういうことなのだろう。カラスは白いと言われて、ハイ白いんですとは、簡単には言えないよね。

 この本を読んでいると、安部さんの権力をコントロールする能力がはなはだ不安になってくる。支持率が漸減しているけれど、そういうところに国民は結構敏感なのだ。

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