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あるあるの苦悩

  • 2008.04.06 Sunday - 00:00
 某新聞社のせいか或いは旧文部省の指導のせいかは定かではないが、ずいぶんと前から平仮名に開く表記が一般化している。

 「及び」「且つ」「特に」「更に」「若しくは」「尚」「従って」「殆ど」といった接続詞や副詞などは基本的に平仮名で書くように朝日や日経はガイドラインを作っていて、翻訳を含めてそれに倣っているところも多い。

 ライター業と翻訳業のお蔭でこういった表記法がすっかりと身に付いてしまった(苦笑:と書くべきか?)。

 やっかいなのは「ある」だ。「在る」も「有る」も「或る」も、すべて「ある」と表記することになっている。

 すると、例えば、「才能が有る或る若手社員が或る要職に在る」という文章は、「才能があるある若手社員がある要職にある」となって訳が判らなくなる。

 特に「或る」は英語の不定冠詞 "a" に相当するから、訳出のときに避けられないことも多い。

 結局「あるある」が続くようなときは知恵を絞って文を書き直さないといけないのである。

コメント:4

白ヒゲ 2008/04/06 18:12
平仮名だらけの文章は読み難い。
指導は無視して私道を歩みましょう。
tarepanda0317 2008/04/06 19:43
そういえば、
「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」なんてのがあったのを思い出した。これは名詞だから漢字でいいのか。
moonisup 2008/04/06 22:08
A talented junior staff works at an important position.
英語にすると(あっているかどうかは別として)、
不定冠詞のaは、2回ですみますよね。
workなのかholdなのかで、最後の'在る'は変化しそうですね。
と、そういう問題ではないですね。
自分も含めてPCでテキストを書くと、
手描きでは無理なものでも漢字に変換されてしまいますね。
顰蹙 醤油 薔薇 連翹 魑魅魍魎
こんなのは絶対に書けません。
でも、漢字は、視覚だけで認識することもあるので
(注意深くみないでも)、ちみもうりょう、
とあるよりも、魑魅魍魎のがすぐに感覚として入ってきます。
ゲルピンは、音で認識します(笑)
:->
せき 2008/04/06 23:10
白ヒゲさま、
 習慣はなかなかおそろしいもので、接続詞などを漢字で書くと結構違和感が残ります。ま、徐々に訓練ですね。

tarepanda0317さま、
 となりのきゃくはよくかきくうきゃくだ。^^

moonisupさま、
 仕事を与えられている状態は works at ではなく be staffed to になるかも。あと、不定冠詞 a 以外では、some も「或る」という意味で訳出する場合が結構あります。
 漢字はアイコンとよく言われますが、語句の区切り(セパレータ)としての役割もあるので、平仮名を多用すると区切りが見えなくなってしますんですね。
 問題視されている「交ぜ書き」もなんとかしてもらいたいもんです。
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