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広色域モニタのカラマネ(キャリブレーション編)

  • 2009.10.07 Wednesday
  • -
 くたびれてきたのでこれで最後にします(笑)。

 で、キャリブレーション編と書いたけど、実際はNECディスプレイソリューションズが出している「SpectraNavi-J」というキャリブレーションソフトの話。

 LCD2690WUXi2という広色域モニタは出荷時に調整されていることもあり、キャリブレーションをしなくても問題なく使えるようだ。一般のユーザーはSpectraNavi-Jとカラーセンサー(i1やSpyderなど)をわざわざ購入する必要はないかもしれない。

 とはいえ、キャリブレーションはカラーマネージメントの基準を作るという役割があるし、「精神安定剤」的な要素もあるので、予算に余裕があれば揃えておくといいだろう。カラーマネージメントの理解も深まると思う。

 SpectraNavi-Jの便利なところは複数のキャリブレーション設定をプルダウンから選択できる点だ。
spectranavi

 僕は主に2種類の設定を使っている。

・文章を書くとき
白色点:5500ケルビン、輝度:80cd/m2、ガンマ:2.0
白色点は三波長蛍光管による部屋の明かり(約5300ケルビン)に合わせている。

・Web用の納品画像を処理するとき
白色点:6500ケルビン、輝度:80cd/m2、ガンマ:sRGB(約2.2)
sRGBの仕様におおむね合わせている。

 ちなみに白色点はいくつに設定すべきか、という問題がよく論じられていて、

・評価光に合わせてD50(5000ケルビン)にすべき
・環境光に合わせるべき
・D65(6500ケルビン)にすべき

というみっつの意見があるが、ウェブ閲覧やメールのやりとりが主な利用ならD65で十分だろうし、カラープリントをすることが多いのであれば環境光に合わせるのがベターだと思う。

 ほかにSpectraNavi-Jには、[ツール]メニュー→[ディスプレイ設定]で、LCD2690WUXi2の電源LEDの色や、ムラ補正(MURACOMP)を切り替えられる機能がある。これらはLCD2690WUXi2のOSDメニューの深いところにあるので、SpectraNavi-Jから操作したほうが楽。

 あと、キャリブレーションはモニタの電源投入から30分以上経過後に行うこと。カラーセンサーも30分以上USBケーブルに接続しておいて暖機を済ませておく。注意点はそんなところ。

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